2019年1月5日土曜日

これぞ全部入り、15.6インチ・10点タッチパネル付4Kモバイルディスプレイについて




 昨年、筆者が冬コミに行く前に注文していた新しいモバイルディスプレイが届きました。
今までたくさん中華モバイルディスプレイを買ってきた筆者ですが、
今回はいよいよ"全部入り"と言っていいようなスペックの一品ですので
またまた紹介したいと思います。



[目次]


  1. 諸元
  2. 外観
  3. いいところ・惜しいところ
  4. まとめ・購入方法

1.諸元


 今回のディスプレイを一言でいえば、
15.6インチ・広色域/4K/タッチパネル付/USB PD駆動/Type-C入力対応
モバイルディスプレイ』です。
今まで4KモバイルディスプレイというとACアダプター駆動ばっかりでしたが、
ここ数ヶ月でType-C端子経由でUSB PD駆動できるモデルも出てきました。
本当に中華方面の変化は早いなと思うことばかりです。

 購入価格は総額で3万円程度と、4Kディスプレイの下限くらいの価格ですね。
今回もやはりTaobao経由で輸入しました。

諸元は以下の通りです。

項目内容
画面サイズ15.6インチ
解像度3,840×2,160
液晶パネルBOE製:NV156QUM-N43
色域Adobe RGB比100%/sRGB比100%
明るさ300cd/m²
コントラスト1000:1
応答速度35ms
視野角上下左右85°
画面処理グレア
タッチパネルあり、10点・静電容量式
サイズW370mm×H230mm×D6mm(最厚部11mm)
VESAマウント非対応
重さ約1150g(実測)
画面入力miniHDMI(HDMI2.0)×2、
USB Type-C(DP Alternate)×1
その他端子電源(USB Type-C)、3.5mmステレオミニプラグ
スピーカーステレオ(底面)
付属品HDMI-MiniHDMIケーブル、
ACアダプター(USB PD 30W対応)
USBケーブル(A-C×1、C-C×2)
アルミ製スタンド、説明書、保証書


 応答速度がきわめて遅いことを除けば、ご立派な数値が並んでいますが
実際どうなのかについては一部後で触れます。
入力端子にはしっかりType-Cも備えており、昨今ならiPad Pro(2018)でも
問題なく使えるようです。タッチパネルの接続も兼ねていますので、
対応する機器ならケーブル1本で画面表示/タッチパネル機能OKというわけですね。
実際は、電源給電のためにもう1本Type-Cケーブルが必要ですが。

2019/1/8追記→追試した結果、ThinkPadではケーブル1本で駆動/画面表示/
タッチパネルが使えました。神か。
未確認ですが、Thunderbolt 3端子やDP Alt対応のUSB3.1 Gen2端子を持つ
他のノートパソコンやNUCでもいける可能性はあります。


デフォルト設定での消費電力。12Wくらいか

ケーブル1本で画面が出てしまった



 設定画面は、他の中華モバイルディスプレイと全く同じなので省略。
HDRやオーバードライブ、FreeSyncの設定メニューもありますが
実際には動作していないと考えた方がいいです。

 付属品のACアダプターやUSBケーブルについては、正直微妙な点があるため
使わないまま箱にしまったり捨てたりしました。
多分普通に使うことはできそうですが、
ACについてはUSB PD対応ながらPDO(電流・電圧値)が微妙に変だったり、
Type-CケーブルについてはeMarker(ケーブル仕様や製造者情報を記録したチップ)が
内蔵されてなかったりするのでちょっと怖いな……というのが理由です。


付属のACアダプター。USB PDに対応している

PDOをチェッカーで調べた結果。
15Vの値が微妙に変

2.外観


 以前購入した薄型モバイルディスプレイと外観はそっくりで、
同じようにヘアライン加工された金属筐体です。


正面。ベゼルと画面の段差はありません
写真では既にノングレアフィルムを貼っています

背面。すごいことに継ぎ目が完全にない(ように見える)
完璧なユニボディか?


ボタンは小さいがクリック感はしっかり


HDMIは中華モバイルディスプレイに多い
miniタイプ

本体下部の厚み(約11mm)

薄い本体上部は6mmくらい

3.いいところ・惜しいところ


 実際に使ってみた感想を箇条書きします。

・いいところ

  1. 発色
    デフォルトでも青すぎず黄色すぎず、比較的ニュートラルな色合いに感じます。
    色域については中華だし信用できねえ……っつーことで、
    手持ちのキャリブレーター(Spyder 4 Elite)で適当に
    色域を測定してみましたら、公称通りの結果になって驚き。
    モバイルディスプレイにしては立派ですね。ヘタなディスプレイより
    (数字上は)優れているのでは。


  2. sRGBの色域
    Adobe RGBでの色域
  3. Type-C接続
    先に書いた通り、Type-Cケーブル1本で映像/タッチパネルが両方使えるわけですが、
    例えばスマートフォンを接続するとスマートフォンを充電することもできます
    筆者はGalaxy S8+で動作を確認しました。
    さらにGalaxy端末の場合はSamsung DeXにも対応しており、
    接続するとDeXモードに切り替わります。アダプターいらんな。
  4. 薄い
    やっぱり薄いは正義です。可搬性も向上しますし……

・惜しいところ

  1. 重い・デカい
    15.6インチの金属筐体なので当たり前ですが。
    あと現代のディスプレイにしてはちょっとベゼルが太いかも。
    とはいえ画面との段差はないですし、太いといっても昔に比べたら十分マシです。
  2. 応答速度
    諸元を見ると分かりますが、明らかに遅いです。実際に見ても一目瞭然。
    デレステのMVなど見ても悲しくなるくらい残像が出るので、
    コイツはそういう用途で使ってはいけないやつです。

    追記:どうも部屋の温度が低いと残像が出やすくなるようで、
    室温が20度くらいから気になりづらくなります。
  3. 付属品
    まともなケーブルと充電器をくれ。と言っても、これは自分で買うべきでしょう。

4.まとめ・購入方法


 動画やゲームに使わなければ最高のモバイルディスプレイではないかと思います。
15インチというとASUS・MB16ACのような名作がありますが、
スペックだけ見れば完全に勝っているでしょう。重いとかデカいのは仕方ない。
これで完璧にType-C1本で動けば最高なんですが、4Kである以上難しい話です。

 購入方法ですが、Taobaoのこちらのページから購入できます。
ここのブランドは他にもたくさんモバイルディスプレイを扱っていますが、
モデルがコロコロ変わるので数ヶ月で入手出来なくなる可能性はあります。
Taobaoは直接購入もできますが、あれこれ面倒が多いので
Taobaoが初めての場合は代行サービスを使った方が明らかに楽でオススメです。
多少手数料はかかりますが……
転送サービスはたくさんありますが、例えばPayPalも使えるここなど。



2 件のコメント:

  1. Geforce RTX系にはUSB Type-C搭載製品が増えているので、もしかしたらそういう製品でもUSB一本でタッチ操作まで対応するかも?

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  2. コメントありがとうございます。
    RTX系のType-C端子はVirtualLinkというVRデバイス向け規格のものなので、
    そのまま繋いでも映らないのではないかと思いますが、使えたらいいなという感じですね。

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