2018年8月5日日曜日

[再チャレンジ]NVMe SSD外付け基板をテストする(JMicron純正基板編)



 前回、NVMe SSDを外付けするケースを紹介しました。
Amazonでも同じものが何度か売り切れたりしたようで、
やっぱみんな買うよな、などと思っていました。
などと言ってたら、ある日突然ブログにコントローラー製造元の
JMicronの人(!)から直接コメントがあり、
本家本元のテスト基板でテストを再度行うことになりました。
世の中誰が見てるかわかりませんね。

 前回のスコアがやや煮え切らない結果だったため、今回は
USB3.1 Gen2のボードをもう一つ用意してやることにしました。





[記事のもくじ]


  1. テスト基板について
  2. USB 3.1 Gen2カード
  3. ベンチ結果
  4. まとめ


1.テスト基板について


 受け取ったテスト基板は、台湾のJMicron本社から送られてきたものです。
FedExで2日で届きました。すげえな。


シンプルな作り。ねじ穴はあるけど受け側はなし

JMS583


 テスト基板のみで、ケースなどはありません。

2.USB3.1 Gen2カード


 前回のベンチマークでは、シーケンシャルリード/ライトの値が
想定より低かったのですが、JMicronの人いわく
「(コントローラーの)ASM1142の限界ではないか」というお話でした。
ASM1142はPCIe2.0×2かPCIe3.0×1、つまり10Gbpsで接続されますが
実際はそこまでスループットが出ないんで、あのような結果になると。

 実際、JMicron社内ではその上のASM2142(PCIe3.0×2接続)でテストしてるようで
筆者もそれにならって、同じコントローラーの載ったカードを買うこととしました。


意外と少なかったASM2142搭載カード。
玄人志向製

カードは極めて小さく、USB Type-Cが2ポート

これの1ポートだけを使ってテストしました。
なお、SSDはSamsung 960 ProからSamsung 970 Pro(512GB)に
スイッチしています。後述しますが、SSD変更による結果の影響はありません。

3.ベンチ結果


 ということで再テストですが、まず前回の結果をおさらいで載せます。




 で、こちらがテスト基板+ASM2142カード経由の今回の結果です。


確かに速くなった

シーケンシャルリード/ライトは確かに1GB/sを超え、
全力を出せているなという感じです。
しかし、なぜか4KB Q8/T8のスコアだけが前よりも落ち込む結果に。
カードの位置を変えてみたり、ドライバを入れなおしたりしてみましたが
ほとんど結果は変わらずでした。
また、前回のNVMe SSD外付けケースでもほとんど同じ結果に。
テスト環境がEPYC機という特殊性が理由かもしれませんが、
よくわかりません。
本来なら、4Kランダムのリード・ライトも相応に速くなっていてほしいんですが。

SSD固有の問題かなと思い、Samsung 970 EVO(250GB)でもテストしましたが
ほぼ同じ結果でした。

4.まとめ


 ということで、速くはなったが煮え切らない結果という感じでした。
あとはIntel ThunderBolt 3コントローラーなんかでも試してみたいんですが
手元に環境がない。惜しいことです。
とりあえず、この結果はJMicronにフィードバックしていきたいと考えています。

 なお、今回はJMicron様からテスト基板の提供はありましたが
金銭のやり取りはありません。むしろUSBのカードを買ったので持ち出しです。
完全に趣味まるだし。


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