2017年4月25日火曜日

4K解像度のモバイルディスプレイができた話



自宅で4Kディスプレイを使い始めて2年半くらい経ちましたが、
出先に持っていくのはフルHDのモバイルディスプレイでした。
これ以上となると業務用みたいな価格の製品になるので仕方ありません。
しかし最近になって、ノート用の4k液晶パネルを
駆動させる基板セットと、それらを収めるケースがあることを知り
さっそく購入に踏み切ったので記事にします。

ところで、これで筆者がいままで買ってきた4K液晶ディスプレイ(テレビ含む)は
通算8枚ということになりました。買い替えすぎだ。



[はじめに]


アクリル製のケースに収まってます


背面に操作部分など



このモバイル4Kディスプレイは、以下の部品で構成されています。
かかった費用は総額3.5万円とちょっとでした。

・15.6インチ4K液晶パネル+コントローラー基板
ebayで入手したものです。入手価格は総計23k程度。
LG製の15.6インチ液晶パネル(LP156UD-SPB1)と、それを12V3Aの
ACアダプタで駆動し、DisplayPortで表示させる基板・スイッチのセット。
http://www.ebay.com/itm/192161720654


液晶は15.6インチ、解像度3840×2160で、駆動方式はもちろんIPS。
視野角は上下左右85°で、RGBWのパネルです。
コントローラー基板はI/F部とスイッチ部でできており、液晶とは40ピンのフラットケーブルで接続。
スイッチはタッチ式になっており、明るさの調節と電源オンオフが可能。
反応はスムーズですが、ひとつ使わないスイッチがあるのは謎。

スイッチ部分。一番上は役目なし

I/Fは単純明快


電源は12V/3AのACアダプタ(プラグは5.5×2.1mmと一般的なタイプ)で、
映像入力はDPのみと割り切っています。
ところで出品者がめずらしく親切なのか、
実際の動作確認風景をメールで送ってくれたりしました。
あと、40ピンフラットケーブルの予備もオマケで付属。ebayでこんなことは初めてですね。


・アクリルケース
上記の組み合わせ専用に設計されたものです。
設計は島根鳥取氏で、ヤフオクで出品されていたものを落札しました。
詳細は以下のURLから確認できます。入手価格は約12k程度。
http://halfcoin.blog.fc2.com/blog-entry-18.html

透明タイプとブラスト加工(マット仕様のデザイン)があり、
筆者が入手したのはブラスト加工のほうです。
ケースは液晶部分4層、コントローラー部分6層のアクリルパネルで積層したもので、
アクリルの1枚板で液晶を包み込むようなデザインです。

I/Fやコントローラー基板は、背面に配置されます。
背面にはVESAマウント(75mm×75mm)や三脚固定用の穴もあり、よく考えられています。
また、使ってると特に液晶パネルの下部が発熱するので、スリットも入っています。


・その他
ACアダプタはAmazonで適当に安物を調達しました。1000円しなかった。
とりあえず動作はするし、PSEロゴはあるものの、安いせいかすごく軽いし
電源ケーブルがメガネじゃなくて3ピンケーブルのため、
非常に大げさです。もっと小さいのが欲しい。





[追記]

小さい24W(12V 2A)のACアダプターでも動作しました。
もちろん保証はできませんが、消費電力(後述)を考えると問題はないのかもしれません。





DPケーブルは太い製品が多いですが、エレコムの細い1mのケーブルにしました。
こっちはちょっと高い。
DPケーブルの中では細いほうで、取り回しもDPケーブルにしては良好です。




[組み立て]

ケースに組み立ての説明書はついてませんが、写真を見ながらバラして
液晶と基板を入れ、元に戻してなんとか完成。
組み立て時にはホコリの対処が必要ですが、怠けたせいで中にホコリが残ってしまいました。
まあ画面を出すと気にならなくなるので放置。
あと、最後に不覚にもネジを2本ほどナメてしまい、分解できなくなりました。
壊れたら考えよう。

精度自体はよく、多少アクリルパネルのズレはありますが許容範囲です。

[使用感]

組み立てて早速使ってみました。


表示
この液晶パネルはRGBWのため、本来なら疑似4Kとか言われて
嫌われるタイプのアレです。ワサマンを思い出す……
ただ、サイズが小さいからか文字がかすれたりジャギーが出る……というような
難は感じません。文字もクッキリしてます。
とはいえ、当然このサイズで4K解像度だと282ppiとなり
100%表示だと文字その他がきわめて小さい。
なので老眼の方には厳しい感じがあります。(筆者は老眼ではないですが)



消費電力/発熱
ワットチェッカーで調べたところ、おおむね 3.5~最大でも7W未満でした。
発熱ですが、使ってるとパネル裏面下部がやや熱くなります。まあ触らなければ大丈夫でしょう。


重さ・大きさ
ケース自体、厚めのアクリルパネルを何枚も積層しているためそれなりに重いです。
作者のウェブサイトでは1480gとなっており、以前使っていた
On-Lap 1101Hに比べたら倍程度です。


サイドはこんな感じ。剛性感は結構あります


また、横幅も約38センチとなかなかの大きさです。
これはサイズ的に仕方ないですね……
コントローラー基板が収まる部分もあるため、多少厚みは気になりますが
置いてしまえば関係ないので無問題。


可搬性
持ち運びをそのままでやると傷がつきまくって困るので、ノートPC用のスリーブを流用します。
AmazonBasicsの15.6インチノート用スリーブが使えたため、これに入れます。





安いので気兼ねなく使えます。


モバイル
当然持ち出したいところですが、まだ機会がありません。
これを書いた後で一度持ち出してみたいと思っていますが……

[まとめ]


実際、15.6インチとはいえこの価格で4Kディスプレイが作れ
しかも持ち歩きもできる……となると、実は結構お買い得かもしれません。
メインはキツくても、サブディスプレイ用途としてなら十分アリでしょう。
問題はケースの入手性ですが、腕に覚えのある方なら自作という手もあります。
私は無理でしたが……

今後はぜひ持ち出して、外で高解像度を味わいたいものですね。

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