2010年8月16日月曜日

[成功]ThinkPad X200s(WXGAモデル)の液晶パネルを広視野角・高精細パネルにスワップした

こんばんは。
Twitterでは多少実況していたんですが、表題の通りであります。

ThinkPad X200シリーズは、今までのXシリーズと違って珍しくこれといった欠点がありません。
(ワイド化されたのが嫌という人もいるでしょうが)
しかしあえて言うなら、青みが強く、視野角も狭い液晶パネルが欠点であると言えます。
これはWXGAだろうがWXGA+だろうが同じ傾向です。

しかし、WXGAモデル(かつ、CCFLバックライト液晶搭載モデル)のみ、液晶を高品質なものにスワップする
という改造が主に海外では知られています。
国内でもヤフーオークションで、交換用液晶を売っている業者は居ますが
交換したレポ的なものがあまり見当たらなかったので、ここで公開してみることにしました。

なお、今回のマシンはももだんごはん様にご協力をいただき、まさに人柱となっていただきました。
ありがとうございました。

まず手っ取り早く交換前・交換後を比較してみましょう。
交換前。わかりやすいナナメ上からの比較です。
ちょっと角度つけただけで白くなってしまう程度の視野角です。



交換後。ご覧いただければ一目瞭然と思います。



約180度の状態でもこの通り。視野角の心配がまったくない。




発色も見てみましょう。
交換前…元々青みが強いのと、階調表現がやや苦手です。



交換後…全然違いますね。


と、視野角だけではなく発色面も大幅に改善されます。
良いことづくめに見えますが、一体どんな液晶を使ってるんでしょうか?

[交換用パネルの詳細]
具体的には、BOE HYDIS製のHV121WX4-110(120)という液晶パネルです。

このパネルにはAFFS(Advanced Fringe Field Switching)という技術が使われており、
簡単に言うと広視野角(上下左右180度)、高精細なパネルってことです。
…しかし、レノボは最初っからこういうの用意しとけやコラって思わなくもない、そんな感じ。

なお、型番末尾が110はグレア(光沢)パネル、120がノングレア(非光沢)となっています。

グレアパネルは意外と反射が少ないので、ThinkPadといえばノングレア!というのが
定説ですが、これについてはあまり気にならないレベルです。


[対応環境]
・ThinkPad X200 or X200s(WXGAモデル)である…X200sのWXGA+モデルは対象外です。
・搭載されている液晶パネルがCCFLバックライトのものである…
型番とS/Nから構成部品を調査できるレノボのParts Lookupから、液晶パネルのFRUが42T0510,42T0478,42T0482であることが条件です。
これらの場合は、パネルを交換するだけでOK、他にすることはありません。

しかしこれ以外のLEDバックライト液晶搭載の場合は、
インバーター・ケーブル関連の部品が変わっていてパネルの単純交換では無理です。
事前にきちんと確認しておきましょう。


[どこで買う?]
ということで、実際に購入する場合ですが
安く済ませる場合はやはり海外オークション・海外サイトが一番です。
ただし手に入りやすいのはグレアパネルで、ノングレアのタイプは扱いが少なく値段も高いです。
今回はグレアパネルの110に絞って紹介します。

筆者が使ったのはgemwon.comというノートPC向け部品販売サイトです。
2010年8月現在、EMS送料込みで95ドル程度で売られています。
Paypal決済も対応しています(この場合手数料として別に4ドルくらい取られます)

ただし問題があって、ここで買うとタッチパネルのデジタイザ基板・ガラスパネルがついた状態でやってきます。
もともとこの液晶はタブレット向けに作られてるもののようで、このままでは厚みが変わって
搭載できないため、これらを取り外す必要があります。
ガラスパネルは四辺が粘着テープで止められているため、これを綺麗に剥がして取るのですが
うまくやらないとガラスを割ってしまい、中の液晶に傷が入ってしまうのでご注意ください。
…はい、ご注意ください。ええ…難度はかなり高いです。

実際の液晶の画像です。
銀色のアルミ箔みたいなのと、右端のデジタイザ基板が一体になっています。
これを外し、表面のガラスパネルも取り除きます。



デジタイザ基板部分は、液晶パネルの基板下まで重なっているため
液晶パネルの基板左右端のネジを外して、基板を持ち上げて外す必要があります。



また、eBayではあらかじめデジタイザを外した状態で売っているセラー(売り手)もいるようです。
少し高いですが、液晶に傷をつけないというリスク回避ができるので
最初は絶対にこちらを探した方がいいです。
ただし、必ず実物の画像を載せてるセラーから買うようにしましょう。(大ヒント
相場より激安で売っていて、なおかつ実物の画像を載せない業者の場合
全然別の型番でパネルを送ってきて面倒なことになる場合があります。
…ええ、実際になりました(結局返金させた



[交換のやり方]
おなじみHMM(保守マニュアル)に沿ってやれば特に問題はありません。
ただし液晶からLCDケーブルを取り外す際は、まず必ずThinkLight部分を外してから
液晶を少しづつ持ち上げ、液晶側にテープでくっついてるケーブルを外していくようにしましょう。
交換がやりづらくなります。



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ここまでは自分で輸入~交換ができる人向けに書いてきましたが、
[輸入すんのこわい/めんどい][交換できる自信がない/めんどい]方向けに
当方でパネルの購入代行・交換作業をお請けする事を検討中です。
近々ご案内を掲載できるようにしたいと思っています。


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