2018年9月27日木曜日

デュアルEPYCマシンの小ネタ編(IPMI)

 前回までで、何とか本格的に稼働しだしたEPYC機ですが
いままで紹介してなかった小ネタを紹介していきたいと思います。
今回はIPMIに関する話ですが、続きがあるかは筆者の気分次第です。



[IPMIとは]


 今回のEPYC用マザーボードに限らず、主にサーバーやサーバー向けマザーボードには
IPMIという管理用のインターフェースがあります。
これは一部のワークステーション向けマザーボードにもついてたり、
オプションで追加できる場合もあります。

 実際はマザーボード上に管理用のコントローラーがあります。
H11DSI-NTには、台湾・ASPEED製のAST2500という
管理用コントローラーが採用されており、UEFI上からIPアドレスを設定して
Web上の管理画面にアクセスしたり、SOL(Serial Over Lan)経由や
専用の管理ツールでサーバーを操作したりできます。
例えば、同じネットワークにいるAndroid端末から
電源を入れたり、UEFI画面を見たり、OSを操作したり……ということができるわけです。


WebからIPMIにアクセスした時のログイン画面

ログインしたところ。日本語表示にもできる

[何ができるの?]

IPMIで何ができるかという話ですが、例を挙げるとこんな感じです:

  • イベントログ確認
  • サーバーの状態表示
  • 電源のオンオフ
  • リモートコンソール
  • BIOSの更新(要ライセンス)
  • その他

 サーバー管理用というだけあり、遠隔地から該当マシンをあれこれ管理できます。
各部の温度やファン回転数の確認(何気にUEFIの画面からはできない)や、
たとえばリモートコンソールを使って、PCやスマートフォンのWebブラウザから
マシンを起動して操作することも可能です。
さらに有償のライセンス(25ドルくらい)を買うと、IPMI上からBIOSの更新なども
できたりしますが、これはまだ買ったことがないので試せていません。

 また、操作中の画面をキャプチャしたり録画したりできます。
つまり、通常は録画できないUEFI操作中の画面も記録できるわけです。




録画が終わると、内容は.webm形式でダウンロードされるので
適当なプレイヤーで観たり変換したりできます。
作業の記録などにいいかもしれない。

[ポイント]


 なにより重要なのは、このIPMIはハードウェア的に独立しており
OSが起動してない/反応しない状態でも電源操作ができることです。
仮に出先でリモート中にハングアップしてしまっても、他人に頼むことなく
電源を切ったり入れたりできるわけですね。Wake on Lanの設定も不要なので便利です。


 ということで、サーバー向けマザーボードならではの機能を紹介しました。

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